2019年11月7日(木)
さて今回はシリンダーヘッド編その1です。
今回製作するエンジンではシリンダーヘッドの加工は、タービンの性能をより活かせる方向と耐久性も考慮した仕様で進めていきます。
まず大きな加工は燃焼室の形状変更に目がいくのではないでしょうか。
少しでも多く混合気を燃焼室に入れたほうがパワーもトルクも上がります。その代わりにブーストがかかり始めるまでは以前よりも性能は落ちてしまいます。
エスロクはそこはギヤ比でカバーすることが出来ます。このギヤ選択のお話しはまたいずれさせて頂きます。
さあ粗削りが完了しました。
見比べるとどれだけ形状が変わったのかお分かり頂けるでしょう。
表面仕上げは各気筒の加工が終わって燃焼室容積を揃えてからの作業です。
研磨の際に使用したバルブは燃焼室加工専用に薄く削ったものです。
これでシートリングに傷が入るのを防ぎます。薄く削っているので燃焼室の研磨もやりやすいですよ。
次はバルブシートの段差を研磨します。削って光っている部分の真ん中の汚れている部分が残っているのが分かると思います。これが段差ですね。昔のエンジンに比べたら随分ましにはなっていますが見過ごすわけにはいきません。
こんな感じで拡大気味に削っていきます。リューターの刃がシートリングに当たらないように慎重に作業しますよ!
吸気側のポートは、粗削り→120→240→320→400
排気側のポートは、粗削り→120→240→320→400→600→バフ仕上げ
バルブシート周辺は丁寧に仕上げましたが、他の部分はこびりついたカーボンの除去くらいで仕上げます。排気側なんで出口の穴が1個しかないので削りようがありません。
次回はビューレットを使って燃焼室容積の測定をします。ヘッド編その2です。