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タービン

2020年9月6日(日)

 

ツイッターにも書きましたが、ポンづけチューンドタービンになぜIHIをベースにするのか。(ポンづけとは加工なしに取付出来る意味とします)

写真を見ればすぐに理解出来ます。

左はエスロク純正の三菱製タービン、HKSのGT100もこの三菱製をベースに羽根のサイズアップをしたものです。

右はIHI製で、S07Aエンジンを搭載したNシリーズの純正に採用されています。

百式タービンはIHI製RHF3をベースに羽根をオリジナルで製作したものです。

この写真だけでも外側のサイズの違いは明らかですが、実際に測ってみると

三菱製タービン

タービン側のおおよそのサイズは65ミリ

これに対しIHI

74ミリと9ミリも大きい

そしてコンプレッサー側の比較でもこんなにもサイズが違います。

渦が大きいほうが風量が上がる。

つまりエンジンにたくさん空気を送ることが出来る=パワーが上がる

となります。

↑これは三菱製、奥のほうが細くなっています。

↑IHIは奥のほうまで太い

使えるピークブーストにも違いがありますが、詳細については控えさせて頂きます。気になる方はお問い合わせ下さいませ。

 

ここで疑問が出てくる方もいらっしゃるでしょう。

渦が大きいということは、レスポンスが悪かったり低回転が弱くなるのではないか。

ではこのパワーグラフをみて下さい。

これはノーマルタービンのデータです。とてもきれいなカーブで、トルクもきっちり出ています。当店でチューニングしたエスロクはトルクが強いのが特徴です。

次に、当店オリジナルタービン、百式のデータ

ピークトルクが1000回転続いているのが分かります。しかも立ち上がりも速い。

そして、ノーマルタービンと百式のパワーグラフの比較では

低回転もほぼ同じですね。

そして3500回転からの伸びは素晴らしいです。

GT100のように、フューエルアップグレードキットを使って燃料噴射量を増やせばパワーはまだ上がります。そうなるとコストも上がってします。

当店の百式タービンは、普段の扱いやすさ、バランス、耐久性、コストまで考えて製作しました。

百式タービンキットにはカスタムデータも付属しますので、トータルコストを抑えることが出来ます。

タービン交換を検討されている方にはお勧め出来る逸品です。

詳しくは、お問い合わせからお願いいたします。

 

百式仕様でのセントラルサーキット走行動画です。

 

ご連絡

2020年9月3日(木)

 

お問い合わせを頂いているなかで、お客様が記入されたメールアドレスが間違っている可能性があるために、返信出来ないメールが数件あります。

 

お手数ですがもう一度メールアドレスをご確認頂き、電話番号も記入して下さいませ。

 

頂いたお問い合わせに関しては全て目を通して確認させて頂いています。

返信がまだ届いていないお客様はもう一度ご確認下さいませ。

 

百六十式 アップデート

2020年9月3日(木)

 

5月に百六十式 壱型(試作型)が完成し、ほとんどテストも出来ないまま参加した、KカーミーティングS660トロフィーでは圧倒的な速さを披露することが出来ました。

 

 

7月には広島県のタカタサーキットにも走りに行きました。

 

DSC_0536

 

この日は、ホンダスタイル様の取材に参加させて頂けるということで、個人的にもとても楽しみなイベントでした。

そして一番楽しみにしていたのが、スーパーGT300に参戦しているチームアップガレージのドライバー、小林選手にドライビングして頂くことでした。

 

DSC_0539

この取材の内容は9月20日に発売される、ホンダスタイルに掲載されますのでぜひともご購入して下さい。

タカタサーキットは2~3速(ノーマルタービンや百式は4速も使用)で走るショートコース、トップスピードは110キロほどで、レーシングドライバーの大井選手曰くミニサーキットの鈴鹿サーキットで、ドライビングスキル向上にはもってこいのコースでした。

私は数周しか走行しなかったので、次回はしっかりとタイムアタックします。

 

セントラルサーキットや鈴鹿国際サーキットなど4、5速を使用するコースでは圧倒的な性能を発揮出来ますが、今回ミニサーキットを走ってみて、現状の百六十式では性能を発揮しにくいと感じました。

 

ここまでハイチューンになると最初から全てが上手くいくわけもなく、自分の中では納得出来ていない状態でした。

 

 

これが壱型(試作型)のパワー&トルクのグラフです。

ピークパワーは158に到達していますが、5000回転を過ぎたあたりで少し落ち込みがあるのが目につきます。ピークトルクももっと上げたい。

試行錯誤を繰り返し、マフラーを新規で製作(メタルキャタライザー仕様)、タービンアクチュエーターを大容量強化タイプに変更

そしてエンジンも新たに組み直しました。

組み上がったのが8月中旬で、連休明けにフラッシュエディターの現車セッティングを行いました。

セッティングは㈱CAD キャドカーズに依頼しました。

 

セッティングした当日は気温が38°を超える酷暑、パワーチェックするにはとても不利な状況のなか、出た結果が

 

 

今回の仕様変更で、中間域のトルクの落ち込みはなくなるどころか、とても気持ちのよいトルク特性に進化しました。

ピークパワーも164にアップし、ピークトルクに至っては17まで上昇、圧倒的な性能です。(全て生馬力の数値です。係数をかけると、ピークパワー188.6、ピークトルク19.58)

実際のところもっとブーストを上げればパワーは上がります。しかしサーキットを走って温度がきつくなったり壊れてしまったり耐久性が落ちるのはNGです。その辺りも考慮してのセッティングです。

今回の仕様で気温の低い時期に測定すれば170馬力を超えてくるのは想像出来るでしょう。

 

圧倒的な性能 百六十式 弐型の完成です。

 

 

このグラフは、壱型と弐型のパワーグラフを比較したものです。

Aの領域では10~15馬力アップ、Bの領域は全域で6馬力以上のアップ、ブーストがかかり始める4000回転までが少し落ちましたが、これは計測したときの気温差によるものと思われます。この部分が落ちるはずがないのです。

 

 

そしてこのグラフは比較しやすいように、弐型のグラフに壱型(試作型)のトルクカーブを足したもので、グリーンが壱型のトルクカーブです。

気温が38°を超えるなかでこのアップです。

 

もちろんサーキットにもテストに行きましたよ。

テストの日も外気温度40°を超えるような状況でした。テスト走行ということで、タイヤは普段乗りで使っているダンロップZ3を使用しました。

 

気温、路面温度も高くタイムはそれなりでしたが、水温、油温、吸気温度、排気温度などデータ収集が出来ました。もう少し対策したい部分もありますが、温度に関してはこの時期での数値なので十分でした。

 

今月はスポーツランド山梨に走りに行くので、その内容はまたブログでご紹介させて頂きます。

 

ホンダスタイルは9月20日発売です!