Monthly Archives: 11月 2019

エスロク エンジンO/H(シリンダーヘッド編その2)

2019年11月8日(金)

さて今回は予告通りにビューレットを使って燃焼室容積を測定していきます。

まずはバルブの研磨と磨きを行います。

ボール盤でつかんで回転させながら削っていきますよ。

刻印みたいな文字を切削

あとはペーパーで仕上げます。

こんな感じにピカピカに

 

ではビューレットをセットします。穴を開けたアクリル板を置いて、その穴に測定油を注いでいきます。

ビューレットに測定油を入れます。

0まで入れて使用した量を測定します。

では注いでいきましょう。まずは加工していない燃焼室から

 

 

バルブの隙間とアクリル板の隙間から測定油がもれないように薄くシリコングリスを塗っています。

加工していない燃焼室容積は16.4ccですね。バルブシートカットをするとバルブの突き出し量が変わって容積も増えるので、シートカット後にあらためて測定します。

今回の測定は、加工した燃焼室容積がどのくらい増えたのか確認のために行いました。

次に加工したほうを測定します。

 

加工した燃焼室容積は17.8cc

1.4ccの増加でした。フリクションのHPではマシニング加工ヘッドの容積増加量は1.56ccとありますので、シートカット後にどのくらい増えるか測定してみます。

燃焼室加工は全ての気筒容積を揃える必要があるし、形状も大事、表面仕上げ、容積測定と手間と時間がかかりますね。

これでシリンダーヘッドを内燃機屋さんに預けて、バルブフェース仕上げ、バルブシートカットをしてもらいます。

 

 

エスロク エンジンO/H(シリンダーヘッド編その1)

2019年11月7日(木)

さて今回はシリンダーヘッド編その1です。

今回製作するエンジンではシリンダーヘッドの加工は、タービンの性能をより活かせる方向と耐久性も考慮した仕様で進めていきます。

まず大きな加工は燃焼室の形状変更に目がいくのではないでしょうか。

少しでも多く混合気を燃焼室に入れたほうがパワーもトルクも上がります。その代わりにブーストがかかり始めるまでは以前よりも性能は落ちてしまいます。

エスロクはそこはギヤ比でカバーすることが出来ます。このギヤ選択のお話しはまたいずれさせて頂きます。

さあ粗削りが完了しました。

見比べるとどれだけ形状が変わったのかお分かり頂けるでしょう。

表面仕上げは各気筒の加工が終わって燃焼室容積を揃えてからの作業です。

研磨の際に使用したバルブは燃焼室加工専用に薄く削ったものです。

これでシートリングに傷が入るのを防ぎます。薄く削っているので燃焼室の研磨もやりやすいですよ。

次はバルブシートの段差を研磨します。削って光っている部分の真ん中の汚れている部分が残っているのが分かると思います。これが段差ですね。昔のエンジンに比べたら随分ましにはなっていますが見過ごすわけにはいきません。

こんな感じで拡大気味に削っていきます。リューターの刃がシートリングに当たらないように慎重に作業しますよ!

吸気側のポートは、粗削り→120→240→320→400

排気側のポートは、粗削り→120→240→320→400→600→バフ仕上げ

バルブシート周辺は丁寧に仕上げましたが、他の部分はこびりついたカーボンの除去くらいで仕上げます。排気側なんで出口の穴が1個しかないので削りようがありません。

次回はビューレットを使って燃焼室容積の測定をします。ヘッド編その2です。

エスロク エンジンO/H(分解編)

  • 2019年11月5日(火)

昨年のことになりますが、お世話になっているお客様のご厚意で、チューニング用のエンジンをサポートして頂きました。

そしてついに来年に向けて新たな挑戦のためにエンジン製作をスタートいたします!

パワーを上げても折れないコンロッド、ハイブーストにも耐えうるピストン、そしてピストンリング、それらを受け止めるためのシリンダーブロック加工

もちろんシリンダーヘッドにも手を加えます。燃焼室はターボエンジンらしい形状に変更、シートリング付近に段差があるようなので拡大研磨、シートカットとバルブ研磨

ポート研磨は今回は見送ります。

DSC_0614

ではヘッドカバーを外してみましょう。

S07Aはカムシャフトでロッカーアームを介してバルブの開閉を行っています。そしてバルブクリアランスの調整は油圧式ラッシュアジャスターを使用しています。ラッシュアジャスターはエアかみしてしまうと正常なバルブクリアランスを保てなくなるために、

当店ではエンジンオイルは5w30よりも上のオイルをおすすめしています。

 

ボルト類は小分けしてジップロックで保管します。

他のパーツも分けてビニール袋に入れます。

 

ピストンとクランクシャフトも外した写真です。写真右側に見える穴はピストンクーラーの取付部分です。

ノズルがついていて下からピストン裏側にオイルを吹いて、潤滑と冷却を行っています。

 

今回はクランクシャフトも3Dラッピングするので、シリンダーブロックにもう一度組み付けて加工に出します。

フリクション製のピストンとコンロッドも入荷したしブロックが加工から戻ってくるのが楽しみです!

その間にヘッドを仕上げていきます。次回はヘッド加工編です。